こんな私と、あんな彼。
――翔side



――――――――――――『は?』

「だーかーらー明日から桃谷んちに住んでね。」

『意味わかんねぇ。』

「うんでももう決まっちゃったの。俺と母さんはニューヨークの家に行かなきゃいけないんだ。お前嫌だろ?あっち行くの。」

『嫌だけど……明日からとか学校どうすんだよ。』

「あっ大丈夫♪もう転校手続き済んでるから!」

――――――――――――


俺は今桃谷さんちの前にいる。
重い荷物を持ちながら。

『……。』

ここまで来たらもう仕方ない。
開き直ろう。桃谷さんはよくうちに来ていたから、良い人たちだし平気だろう。
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