こんな私と、あんな彼。
――翔Side



俺は部屋で一人落ち込んでいた。


いや…別に、忘れてたのはしかたないさ
でもさ?
楽しみにしてたわけよ。


美羽からの、初めての贈り物。







その日はいつの間にか寝てて、次の日珍しく美羽が先に起きていた。















「…翔、お弁当。はい!」

『サンキュ。てか手…どした?』

いつも通り作ってあった弁当を受け取る


でも美羽の手が、傷だらけ。
全ての指に絆創膏がぐるぐると……



美羽はさっと後ろに手を隠し


「ね!寝てる間に噛んでた!はは!!」





それはさすがに嘘だとわかったけど、言いたくなさそうだったから敢えて聞かないことにした。


でも、やっぱり痛々しくて



ギュッ

「…///」


優しく握った。
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