遠くにいる君に。
「あー!ボールあっちにいっちゃったあ!」
「もー、早くとってこいよー!」
子供のその声でぱっと離れた。
足元を見ると、その声の持ち主のボールらしきものが落ちていた。
「はい、これお前らのか?」
日向がいち早くボールを拾い上げてボールを拾いに来た女の子に渡す。
「んーとね、みーくんのボールなの。ありがと、おにいちゃん!」
「うん、気を付けろよ。」
その女の子に対して優しい笑顔を見せる日向に、すごくいいお兄ちゃんぽいなと思った。