遠くにいる君に。
「里香ちゃん、和泉くんと帰らなくていいの……?」
その日、いつものように里香ちゃんと並んで二人で歩く。
「いいの。……ていうか結菜はそんなこと気にしなくてよし!私が結菜と帰りたいだけなんだから!」
にこにこといつもの笑顔で私を見つめる里香ちゃんは、優しい。
私、里香ちゃんになにもできてないのに。
陽向の死を一緒に悲しんでくれた里香ちゃん。
私を心配してくれる里香ちゃん。
お姉ちゃんみたいに、私を優しく見守ってくれる里香ちゃん。
大好きって言葉じゃ言い表せないほど大好きな親友、里香ちゃん。