遠くにいる君に。












「あれ……里香ちゃん、いない……?」






あの帰り道から、何日かたった7月のある日。





いつも一緒にお昼を食べる里香ちゃんの姿が、教室にはなかった。







「結菜?南は?弁当食べるやつ、いねーの?」





隣の席に座って和泉くんと談笑していた日向が一人の私に声をかけてくる。




心臓がどきっと跳ねた。





「うん……里香ちゃんがいなくて。和泉くん、なんか聞いてないかな……?」




「聞いてないよー?ていうか俺に聞かないでよ」





和泉くんはそういって顔を赤くしたけど正直そんなのに付き合っている暇はないのだ。





「おかしいな。南が結菜に何も言わずにいなくなるなんて。……俺らと食うか?」





日向は心配そうな顔で私に問う。






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