遠くにいる君に。
「結菜に連絡もなしに、南が帰るのはあり得ないから。俺、北館の方もう一回探してくるわ」
「あ、わ、私もいく!」
「だめ!ここで待ってて。なんか展開あったら電話して!な?」
優しく微笑んでくれる日向に、
胸が痛んだ。
走り出した日向を見送って再度あたりを見渡す。
そのとき、前方から歩いてくる4人のクラスメイトの子が見えた。
4人は、おもしろそうにおかしそうに、クスクスと笑いながらこちらに向かってきていた。
あの4人は、確か……いつも日向と和泉くんの回りにいる子達だ。