遠くにいる君に。
道路にもかかわらず、私は里香ちゃんにぎゅっと抱きついた。
「ありがとう、ありがとうね、里香ちゃん………。
私、強くならなきゃ。後悔したって、もう遅い。」
「……結菜…………」
ぎゅって抱き締め返してくれた里香ちゃんの腕をゆっくりほどいて、笑う。
「ありがと、里香ちゃん、私、寄るところあるから。じゃあね!」
「…え、結菜?どこいくの?」
「今月は、何月?」
「…え、6月?」
「うん、6月末には、なにがある?」
私は、ずるいよ。
こんな質問、してごめんね。里香ちゃん。
はっとした表情を里香ちゃんはした。
「…うん、バイバイ、また明日ね。」
里香ちゃんは、無理やり笑った。