遠くにいる君に。








目が覚めると朝だった。



いてて…腰も首も痛い。




どうやら俺は結菜の病室で一夜を明かしてしまったらしい。




握っていたはずの手がいつのまにかなくて、



ばっと上をむくと




ベッドをおこしてスクールバッグに入っていたらしい小説を読む結菜がいた。



「ゆ、いな」




「あ、日向。おきた?」




結菜は小さく微笑みを浮かべて俺を見ている。




「結菜、だ、大丈夫なのか?どこも痛くないか?けがは?」






< 54 / 132 >

この作品をシェア

pagetop