幻想月夜
 同じ頃――青年は一面真っ白に染まる花畑の真ん中にいました。まるで、夢の中にいるようです。空からは雪の花がふわりふわりと、まるで天使のように舞い降りてきます。


 微笑みながら青年は。


「今度はキミとこよう。ーー探せただろうか、言葉を。……いや、そんな心配はいらないか」


 スノードロップの花言葉は希望。


 そしてーー春を告げる花。



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