甘いキスのねだり方
弥彦はあたしの目を見て答えを待つ



「さっきのチョコ…

義理なんかじゃないから


本命だから…」



弥彦はあたしを真っ直ぐな目で

見続けている



「あたし、弥彦が好き!」


やっと言えた…‼‼





「…………」


弥彦は黙ったままだ



何か言ってよ…






「朝日の気持ちはうれしい」


ドキ…




「でも…」


でも?





「気持ちには応えられへん、ごめん」


どこかでいい返事をもらえると

期待してる自分がいて

頭が真っ白になった




「ごめんな」


弥彦はもう一度言うと立ち上がり

部屋を出ようとした
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