不機嫌なアルバトロス
指でそっと自分の唇に触れた。


完璧な男に、ひょんなことから利用されて、髪と唇にキスされた。


うん、意味わかんない。


だけど、自分が舞い上がってるのが分かる。


落ちたくない。


でもこのままじゃきっと落ちる。



『相手の理想の男になって俺は向こうに夢を見せる』


ねぇ、それは私にも?


私もその中に入ってるのかな。


たった二週間だけど。


私は貴方の正体を知っているのだけれど。


それでも、私は、騙されちゃうかな。


いや、もう騙されてるか。
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