不機嫌なアルバトロス
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「お待たせー」



駅ビルに移動した所で、憲子と合流することになった。



お腹が満たされている私はカフェに入ることもできずに、ベンチに座って待っていたのだけど。




「むしろ早いよ。」




苦笑交じりに立ち上がる。




「だって、すぐそこにいたし。早く聞きたいし!」




いつもよりずっとカジュアルな服装の憲子は、ここの近くのお店に用事があったようで、帰りに私の家に寄るつもりだったらしい。



デザートまでご馳走になって至福の一時を過ごしていた私の所へ、『これから行くね』とメールが届き、いやいや、近くにいるよって話になって、今に至るというわけだ。




「彼氏がいない花音も、出掛けることがあるのね。しかも会社に、だけど。」



小ばかにしたように笑う憲子に、私は頬を膨らませる。




「馬鹿にしないでよね。私だって、買い物くらいするわよ。」



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