不機嫌なアルバトロス
こんなんじゃ、だめだって。
頭ではわかっているんだけど。
つくづく自分は社会人として失格だって実感するけど。
心がそれに付いて行けない。
考えることをやめてしまって。
空白だけが、頭の中を支配している。
機能することを拒むように。
頭が動いてなければ、勿論身体も動いてくれないわけで。
私の手は朝から、キーボードを悪戯に叩いては停止してを繰り返していた。
元々仕事人間ではない私は、それに没頭して他を排除できるほど器用じゃなく。
休憩しようと自販機の前に行けば、ミルクティーを避けることくらいしかできない。
そしてミルクティーを避けようとすると、自販機の前を通ることすら嫌になってきて。
結局自分のデスクに座ったまま過ごしている。
何も生み出さない。
だけど、力もない。
腑抜けと言われても仕方ない。
「花音、お昼、行こうか」
昼を過ぎた辺りで、憲子が声を掛けてくれる。
「…ごめん、いいや。食欲、ない」
「そんなこと言って!ほとんど食べてないんじゃないの?顔色悪いよ?」
「食べたく、ない。」
駄々をこねる子供のように、俯いて呟く私に憲子は溜め息を落とす。
「…わかった。でも、、そのままじゃ、身体壊すよ?仕事にも支障を来たしているし…。気持ちはわかるけど、切り替えなね。」
そう言うと、憲子は踵を返してオフィスを出て行った。
憲子には、日曜日に一部始終をかいつまんで電話で話した。
家まで直ぐに来てくれて、貸してもらった胸でわんわん泣いた。
元々予定通りのことの筈だった。
中堀さんと上手く行くだなんて、みじんこ程にも予想していなかった。
二週間、彼の為に動いて。
そして、さよなら。
シナリオ通り。
なのに。
なんで。
私はこの事実を、受け入れられないんだろう。
頭ではわかっているんだけど。
つくづく自分は社会人として失格だって実感するけど。
心がそれに付いて行けない。
考えることをやめてしまって。
空白だけが、頭の中を支配している。
機能することを拒むように。
頭が動いてなければ、勿論身体も動いてくれないわけで。
私の手は朝から、キーボードを悪戯に叩いては停止してを繰り返していた。
元々仕事人間ではない私は、それに没頭して他を排除できるほど器用じゃなく。
休憩しようと自販機の前に行けば、ミルクティーを避けることくらいしかできない。
そしてミルクティーを避けようとすると、自販機の前を通ることすら嫌になってきて。
結局自分のデスクに座ったまま過ごしている。
何も生み出さない。
だけど、力もない。
腑抜けと言われても仕方ない。
「花音、お昼、行こうか」
昼を過ぎた辺りで、憲子が声を掛けてくれる。
「…ごめん、いいや。食欲、ない」
「そんなこと言って!ほとんど食べてないんじゃないの?顔色悪いよ?」
「食べたく、ない。」
駄々をこねる子供のように、俯いて呟く私に憲子は溜め息を落とす。
「…わかった。でも、、そのままじゃ、身体壊すよ?仕事にも支障を来たしているし…。気持ちはわかるけど、切り替えなね。」
そう言うと、憲子は踵を返してオフィスを出て行った。
憲子には、日曜日に一部始終をかいつまんで電話で話した。
家まで直ぐに来てくれて、貸してもらった胸でわんわん泣いた。
元々予定通りのことの筈だった。
中堀さんと上手く行くだなんて、みじんこ程にも予想していなかった。
二週間、彼の為に動いて。
そして、さよなら。
シナリオ通り。
なのに。
なんで。
私はこの事実を、受け入れられないんだろう。