不機嫌なアルバトロス
アルバトロスの確率
時刻は午後19時。
場所は自販機のある休憩スペース。
手には熱いミルクティー。
「私が教えてあげますって…花音ってさ、、言うことがいちいち大胆だよね…」
腰掛けたベンチの隣には、半ば呆れた顔した憲子。
「…だって、、他にどう言えばいいかわからなかったんだもん…」
思い出すだけでも恥ずかしい私は、開けてない缶をもてあそぶ。
退勤の時刻の後、ふたりで着替えてから、ここで一部始終を憲子に話しているのだが。
「ったく。遅刻してくるから何かと思えば。呆れて物も言えないよ、本当にさ。」
「はい、すみません…」
月曜の夜中から火曜の朝にまで掛かった出来事は、見事に私の仕事に支障を来たし、社会人として失格だと懇々と説教を喰らっているという方が正しい気もする。
「それで?それは付き合うっていうことになったわけ?」
追い討ちを掛けるかのような、憲子の追及に私はお手上げ状態だ。
「え、、えーっと…?」
私は目を泳がせる。