不機嫌なアルバトロス
「カノンちゃん?眠たいの?送ろうか?」



突然黙り込んで、俯いた私に、タカは心配そうに声を掛ける。


一見、労わるようなこの言葉が、実はそうじゃないことも、わかってるつもりだ。


トロンとした視界で、ぼやける輪郭を見つめる。


んー。遊び人、だけど。


いいか。


85点だし。


今日はこの人と一緒に居れば。

そしたら、寂しくないか。

明日はこの人と一緒じゃなくても。

今だけは。
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