不機嫌なアルバトロス
「服?あぁ、クリーニングだしといたから、夕方にはできると思うけど。そこに違うの置いといたから、とりあえずそれ着てくれる?」


そう言って彼が指したベッド脇には、真新しい女物の服。


良くわかんないけど、この人多分恥ずかしげも無く女物の服を買えちゃう人なんだ。


あぁ、なんか腹が立つ。


「…ちょっと…あっち向いててください」


そう言うと、彼は爽やかに笑って頷く。


「いいけど、返事は?」


「嫌です」


即答してやった。

何が悲しくてあんたの妹になんかなってやるか。
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