不機嫌なアルバトロス
佐藤一哉という男
携帯のバイブの音がする。


ってことは…


部屋の寒さに驚いて、ベッドの中に潜りこみながら、私は寝ぼけた頭で考える。



「月曜日か…」



また、憂鬱な一週間の始まりだ。


目が、開かない。

起きたくない。

寒い。

もぞもぞと腕だけを外に出して、仕掛けた携帯のアラームを切り、エアコンのリモコンを探し、運転ボタンを押す。



もう少しだけ―


そう思いながら、僅かな時間まどろむ。


と。アラームを切った筈の携帯が、再び振動し始める。
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