海風【完】






誰にでも明るく
等しく接する彼女の言動を、


悪く思う奴は居ただろうか。




八方美人だと言って、
僻む奴は居ただろうけど、


それはただの無いものねだりに過ぎない。





目鼻立ちも整っていて、
落ち着いた雰囲気に柔らかい表情。


実際、
男子からの人気はかなり高かった。






そんな中、彼女に告白されたのは

なんの取り柄もない、平々凡々な僕。







彼女を太陽と言わずして、

誰を太陽と呼べようか。





そんな彼女が目の前で
肩をすぼめて泣いている。





マシな言葉もかけてやれない。




こんな僕が、隣に居ていいのか。










< 6 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop