またあなたに初恋します


「じゃあ、とりあえず一番後ろの空いてる席に座ってくれ」

その席は私の後ろの席・・・私の胸の鼓動が自然とはやくなっていく。

沖君がこちらにむかって歩いてくる。沖君は私に気づくかな?気づかないかな、そんなことを考えていたのに沖君は早々と席についてしまった。

「気づくわけないか・・・。」

つい言葉に出てしまった、すると・・・後ろから私の背中をツンツンと突つかれた。

「え?」

そう言って振り返ると

「もしかして中村さんじゃない、髪の毛伸びてるけど?」

沖君が私に気づいてくれた、さっき以上に鼓動がはやい!

「うん・・・沖君もかなり身長伸びたんだね。メガネじゃないし入ってきた時はわからなかったよ。」

「まあ、四年経ってるからね」

「うん・・・そうだね。」

「また、よろしく」

「こちらこそ、よろしく」
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