またあなたに初恋します
運命の歯車がまた
二人微妙な距離で歩いていて、会話も特にない。
「中村さん、今更だけどその浴衣とても似合ってる」
「え!あ、ありがとう」
慎吾にも可愛いって言われたけど、沖君に言われるとやっぱり恥ずかしすぎて照れてしまう。
「その髪どめ慎吾からもらったのかな?」
「あ、うん、お祭りで」
「やっぱり、最初に会ったときはつけてなかったからね」
「え?」
てっきりあのときは私のことなんか見てないと思ってたのに
「ちょっといいかな?」
そういって沖君の手が私の顔に近づいて
「え?なに」
「うん、こっちの方がもっと可愛いよ」
かけていた眼鏡をとられてしまった、おかげであまり沖君の顔があまり見えない
「やっぱり中村さんコンタクトにしなよ!可愛いから」
今日の沖君はやたら可愛いからっていう、その度に私はどきってして
「はぅ!駄目だよ、彼女以外の女の子に可愛いって言ってちゃ、沖君は優子の彼氏なんだから!」
「ごめん、本当に可愛いからついね」
「また!」
「ごめん、ごめん」
やっぱり、慎吾と沖君とのどきどきはなんか違う、沖君の方がどきどきが止まらない。
でも、沖君はもう優子の彼氏。