俺とおばあちゃんの不思議な関係
たなかな

『はい。僕に本の楽しさを教えてくれた

人ですから』


棋理先生

『君の表情を見てたら、意地悪する気も

起きなくなりますね・・・。

仕方がありません。

許す代わりに条件があります』


たなかな

『条件って言うのは?』


棋理先生

『図書館で君のオススメの本

っていうのを、君のクラスで私の授業が

あった日に貸して下さい。

勿論、図書館の本でなくてもいいです。

君のオススメの本が読みたいので。

ジャンルは問いません。

ね?簡単でしょう?』


たなかな

(面倒な事になったな…。

あまりこの先生とは関わりたく

ないんだけど・・・)

『他に条件ってないんですか?課題とか

レポートとか』


棋理先生

『それじゃあつまらないですからね。

それに、たまには生徒と交流を

持たないと』

(うわー・・・。

あからさまに関わりたくないんだけど

オーラ丸出しだな…。

先生に対して出すオーラじゃねぇよ…。

それにもうちょっとこいつの・・・

田中 奏太の表情が変わるところを

見てみたいし)

『てな訳で!宜しくお願いしますねー』


そう言って、棋理先生は

拒否権を与えずに逃げた。
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