Betrayer-ビトレイヤー-~嘘に包まれた気高き彼女~
「く……悔しいくせに、なに強がってんのよ」
「誰がそんなこと言ったの?」
「……っ」
亮と私は、確かに昔付き合っていた。
だけど、よりを戻したいなんて、私は一言も言ってない。
ああ、でも……
今朝のホームルームでの私の言動……勘違いする人がいてもおかしくはないのかな?
「言いたかったのはそれだけ?じゃあ、早く教室に戻りなさいよ」
授業が始まっちゃう。私まで遅刻扱いになるじゃん。
私の物言いに、とうとう女たちが切れた。