Betrayer-ビトレイヤー-~嘘に包まれた気高き彼女~



「う……嘘じゃないんだから!」


「なにが?」


「黒間くんに今彼女がいるってこと!さっきあたしたち全員、屋上で黒間くんとその彼女、見てきたもの……!」


「へえ」


朝からなかなか戻ってこないとは思っていたけど……屋上にいたんだ。


しかも、「彼女」と……





「わざわざそんな情報、ありがとね?」


敢えて満面の笑みを浮かべながら、目の前の彼女たちににっこりとほほ笑む。


とうとう微動だにしなかった私に、名前も知らないどこぞの女たちは悔しそうに走って行った。






< 23 / 67 >

この作品をシェア

pagetop