Betrayer-ビトレイヤー-~嘘に包まれた気高き彼女~
どうして、みんな・・・
私になんて、話しかけられるの・・・?
私はみんなを、あなたたちの総長を・・・
裏切ったのに・・・
あの日から何一つ変わらない仲間の存在が、私の心を大きく揺るがす。
「ごめん・・・私、先帰るから・・・っ」
これ以上、この人たちといたら泣いてしまう。
楽しかった彼らとの思い出が、滝のようにどんどんあふれてきて止まらない。
許されないことなのに・・・
またあの頃に戻れたなって、思ってしまう。
背後から戸惑う声、呼び止める声が聞こえてきたけど・・・
私は振り返ることなく、そして走り出した。