Betrayer-ビトレイヤー-~嘘に包まれた気高き彼女~



落ち着いていたはずの波長が狂い出した。


なんでだ・・・


なんであの女は、今更オレの前に姿を現した・・・?


幾日もの末に、ようやく忘れようとしていたのに-・・







「亮・・・」


「・・・」


「亮?」


「・・・」


「亮ったら!」


はっと我に返ったとき、千鶴が怒ったようにオレの顔を見ていた。


「なにぼーっとしてるのよ」


「わるい・・・」





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