Betrayer-ビトレイヤー-~嘘に包まれた気高き彼女~
今日転校してきたばかりなのに、もう私の名前知ってんだ……
なんて能天気に考えていたら、女先生は皮肉気に笑った。
「最初の授業から寝ているなんて、ずいぶん余裕なのね?よっぽど次のテストに余裕があるのかしら」
このおばさんは、私を誰だと思ってるんだろう……
と、そこで携帯が鳴ったので、私は女先生の言葉を無視して携帯をポケットから取り出した。
「ちょっと……!」
私のその行動に、先生の顔がみるみる赤くなる。
ああ、もう……ウザい。
「心配しなくても大丈夫ですよ?先生」
にっこりと、首を傾げて愛らしく笑って見せる。
「次のテスト、絶対に満点取りますから」
その言葉に、驚いたのは女先生だけじゃない。
「満点……!?」
「春日先生の作るテスト、超難しいのに!」
再び騒がしくなるクラス。