*僕らの軌跡*
「ごめん 邪魔したね」
彼は 申し訳なさそうに言った
「僕 病気がちでね、男だってのに情けないよね 」
はははと 彼は笑いながら言った
「べつに あんたのことなんか聞いてない」
「やっぱり 君 目もととかお兄さんにそっくりだね」
「…………!! なんで お兄ちゃんのこと……知ってるの?」
「誰も知らないはずなのに って驚いてる?
僕は 教室で君をみたときから 気づいてたよ」
「そんな…………」
目の前の景色が かすみはじめた