Kick
「俺、だせぇけど澪を誰にもわたしたくねぇんだ」




ださいよな、といって蒼が笑う





『そんなことない!あたしも蒼が…』





ガサっと音がした




驚いて音がしたほうを見る



【誰かいるのか】




蒼が険しい顔で言う






【や〜、悪いね。せっかくいいとこだっのに】




レオ君がでてきた




【レオ…】




「ゴメン」


「気になっちゃって」





大和君とお兄ちゃんまできた






はぁ、と蒼がため息をつく





【澪、大丈夫か?】




〈何が?〉






【朋稀と日本人の女の子のこと】






思わず顔をあげる





みんなあたしを心配してくれていることが痛いほどわかった
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