Kick
「おはよ〜澪」


『おはよ、蒼』



蒼が美咲を発見したのかこそっと耳元でつぶやいた



「頑張って」



そういって蒼は頬にキスをした




美咲が見ているのに



「じゃあ、俺みんなおこしてくる」






あたしに背を向けお兄ちゃんたちを起こしに部屋にいく





横から痛いほど視線がささる



『…なぁに?』


精一杯笑顔を作ってみたけど苦笑いだった



『別になんでもないです』


『そう』



重い空気がながれる





沈黙が怖いからもくもくと手を動かしたらご飯ができてしまった
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