Kick
「何驚いた顔してんの」


『だって…誰から…?』



「自分でわかるよ、ほらスポーツ選手は勘が良いっていうじゃん!」




それとこれって話が別よ



「あ〜でも…俺、死ぬなら澪の腕の中でがいいなぁ」

『バカッ!…お願いだから死なないでよ…』




また涙がでてくる


あたし泣き虫にもどったみたい



ふわっと朋稀に抱き寄せられる



「俺…死にたくねぇなぁ」




そう言った朋稀の声は震えていて



あたしはただ、うなづくことしかできなかった
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