Kick
「澪、これ朋稀から」


『え?蒼、今なんて?』


「朋稀が澪あてに書いた手紙、俺があずかってたから」




恐る恐る手紙をうけとる



「あいつさ、言葉じゃ言えないとか言って…」


蒼が泣いた


つられてあたしも泣いた




枯れたはずの涙があふれた








そして誰もいない中庭で




封をあけた
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