リベンジ!(仮題)
昨日まで使われていた携帯番号が、今は使われていない。
和哉に繋がらない。


頭より先に体が動いた。


女子トイレを飛び出すと、通勤通学でいつも以上に人が多い名古屋駅を高いヒールなのも忘れ走った。


和哉との待ち合わせによく使った、金の時計を通り過ぎ、エスカレーターを駆け上がると、そのままエレベーターに飛び乗り15階のボタンを押す。


静かなエレベーターの箱の中で、私は自分の左手薬指にはめられたダイヤのリングに触れる。







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