蝶鬼姫
そこで兄が口を開いた

「そこに蝶鬼姫が行くらしいんだ」

蝶鬼姫……
ここら辺じゃあ有名な人だ
一人で族を潰すなど話を
聞いたことがある

でっ…でも!

「だッ…だからなに?なんで私が
やんなきゃいけないの!?」  

やっと開いた口でそう怒鳴った

そりゃそうだ

行きたい高校があるからそのために
頑張って成績上げてきたのに…!

「いいからいけ」

兄さんが声のトーンを下げて
言った。


「で…でもっ!」



―ドガッ



私は床に転がった。
兄さんに殴られたと認識した。



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