ブラコンVSシスコン



*   *   *



翌日。


わたしがいろんなことを考えすぎたせいか、睡眠時間が足りなくて……。


枕元にある携帯のアラームを目も開けずに止めた。


もう10分、いや、あと5分でいいから寝かせて……。


そんなわたしの願いも叶わず、布団を引き剥がされる。



「美紅ちゃん! 朝だよ! 遅刻する!!」



いつ起きていたのか、制服姿のさつきがニヤリと笑っていた。



「……何よ……朝っぱらから……」



さつきの手から布団と奪い取ろうとしても奪い取れず、惨敗。


つーか……。



「返してよ! わたしの布団!」


「ダメ! 二度寝するでしょ? もー早く起きてご飯食べないと遅刻するよ!」



……わたしのお母さんか、あんたは。


しっかりと布団を握り締めて仁王立ちするさつきに目が覚める。








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