ブラコンVSシスコン
放課後、わたしは家の近くの公園にいた。
実習のレポートが予想より多かったみたいで、遅くなると遼から連絡をもらってわたしは一旦家に帰っていた。
これから行くと遼からメールがきたのは7時近くだった。
夏が近づくこの季節はようやくお日様が沈む頃。
西の空にオレンジの光が輝く。
昼間はにぎやかな公園も、夕方になると人影がなくなる。
わたしは一人、ベンチに座って遼が来るのを待っていた。
「ごめん、遅くなって!」
息を切らせながら走ってくる遼。
ふっと笑みがこぼれる。