ブラコンVSシスコン
「そうそう、これ……」
遼がカバンの中からジュースとお菓子を差し出した。
「遅れたお詫び」
「……わたしは子供か」
ジュースとお菓子でチャラにしようなんて……。
まぁ、そもそも、怒ってないからいいんだけどね。
覚えていてくれたのか、単なる偶然か……わたしの好きなりんごジュースを受け取って遼を見た。
「ごめんな、急に……」
「いえ……で、話って……」
「あ、うん……昨日、さつきから話は聞いたんだよな?」
「あー」
やっぱりその話か……。
ちょっぴりがっかりしたようなうれしいような……小さくため息が漏れる。