届かぬ声を、君に。



次の日も、その次の日も。




響也は、目を覚まさなかった。




ベッドの上で眠り続ける響也に、私は毎日歌を歌う。



その声が、響也の耳に届くことはなくても。






ごめんね、響也。






樹里ちゃんと一緒に駅ビルにいたのは、浮気なんかじゃなかった。




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