届かぬ声を、君に。



「舞ちゃん…………」



私が響也の病室にいると、樹里ちゃんが何やら小さな箱をもって私のところにきた。


「この前ね、響ちゃんに頼まれたの。舞ちゃんに指輪を買うから、買い物に着いてきてって」


指輪………?


「響ちゃん、本当に舞ちゃんのことが大好きなんだよ。この指輪を買うために、一生懸命バイトしてて」



え…………?



響也、バイトなんかしてたの?



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