届かぬ声を、君に。



昼休み。


今日は優花が彼氏と弁当を食べるらしいので、私はまた屋上へ行った。



響也、いるかな......?



ガチャ、と扉を開けると、いつものようにやっぱり響也がいた。


すると、響也が振り向いた。


そしてにこっと笑って私に手招きすると、また弁当を食べ始めた。


なんで、私が来たことが分かったんだろう。


響也の顔を見たら、なんだか泣きそうになってしまった。



なんでだろう。



響也のとなりに座ると、不思議と気持ちが落ち着く。



< 48 / 125 >

この作品をシェア

pagetop