届かぬ声を、君に。



「そう、だったんですか.........」



「ソロは、他の子がやることになったんだけど、ほぼぶっつけ本番みたいな感じで.........結局賞はとれなかった」



「...............」



「それでね、みんな私のことをすごく責めてきたの。なんで前日に風邪なんか引くんだって」



そんな.........。



「だからね、舞香ちゃんにはチャンスを大事にてほしいの」



先生は私の手をぎゅっと掴んでそう言った。



「舞香ちゃん。ソロ、頑張ってね」



先生は、そう言うと私を残して部屋から出ていった。




そうだよね......。


ソロを任されたってことは、信頼されてるっていう証。


信頼されてるのに部活をやめる、何てバカみたい。



任されたことは、ちゃんとやる。



それを気付かせてくれたのは、響也。



私、絶対に成功させる。


それで、響也に告白するんだ。



"好きだよ"ってね。




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