届かぬ声を、君に。
私は、ぼうっとしている間に寝てしまったみたいだった。
気がついたら家にいた。
私が寝ぼけながら自分の部屋から出てリビングに行くと、お母さんがキッチンで料理をしている。
「おかあさーん......私、どうやってここまできたの......?」
「あ、舞香。起きたの? おはよう」
お母さんはにっこりと笑ってそう言った。
お母さんと私は、すごく似ているみたいで初対面の人にはよく似てるねって言われる。