届かぬ声を、君に。
「そうそう。なんか、すっごいイケメンの男の子がね、タクシーでここまで舞香を乗せてきてくれたの。
あの子、舞香の彼氏?」
えっ......それって、響也のことかな?
「かっ......彼氏じゃないよ!」
慌てて否定すると、お母さんは意味深にふふっと笑った。
「舞香、おんぶされてたわよ」
「お、おんぶ!?」
「うん。気づかなかったなんて、舞香よっぽど爆睡してたのね」
は、は、恥ずかしい.........。