届かぬ声を、君に。



そう考えた途端、私は響也にぎゅっと抱きしめられていた。


響也の腕の中は温かくて、心地よかった。



「響也.........」



涙が溢れた。


これは、悲しい涙でもなく、悔し涙でもなく、嬉し涙。


そして、響也から離れると響也は私の頭をポンポンと撫でて小さく笑った。



私は勢いよく立つと、歌を歌い始めた。



これは、私から響也への気持ち。



愛する人への、ラブソングだった。




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