届かぬ声を、君に。



それから、響也と二人で公園で話すことにした。



公園のベンチに座って二人でたくさん話した。



周りに人はいなくて、私たちは二時間くらいずっと話していた。



響也は周りに人がいる時に手話で話すのには、少し抵抗があるらしい。



言葉がなくても、気持ちは通じるんだな。


この日、何時間も話していてそう思った。



「響也、大好き」



こっそりとそう呟くと、私は繋いでいた響也の手をもう一度ぎゅっと握った。




< 69 / 125 >

この作品をシェア

pagetop