届かぬ声を、君に。
それから、響也と二人で公園で話すことにした。
公園のベンチに座って二人でたくさん話した。
周りに人はいなくて、私たちは二時間くらいずっと話していた。
響也は周りに人がいる時に手話で話すのには、少し抵抗があるらしい。
言葉がなくても、気持ちは通じるんだな。
この日、何時間も話していてそう思った。
「響也、大好き」
こっそりとそう呟くと、私は繋いでいた響也の手をもう一度ぎゅっと握った。