届かぬ声を、君に。
突然の別れ
桜がひらひらと舞う、四月。
私は、響也、優花、それに優花の彼氏、弘輝くんと一緒に登校していた。
優花と弘輝くんは、響也のために手話を覚えてくれたらしい。
今日も私たちは、手話で会話をしながら歩いている。
私、響也、優花、弘輝くんの四人は見事同じクラスになれたんだ。
優花も私も、跳び跳ねて喜んだ。
しかも、私は響也をフォローするために響也の隣の席になった。
響也は、耳が聞こえないのに頭がよくて、すごいな、と思う。