午前6時の日の出
「おいよォ」

般若の口からでる声には、込められるだけの怒りが詰まっていた。

親父は布団をはぎ取り放り投げ、寝ぼけた僕の襟首をちぎれんばかりにつかみ引き上げた。

「今何時だかわかってんのか」

「えと…5時…です…」

威圧に負けて僕もなぜか敬語だ。

というか、こんなときにタメ口を利いたら僕には多分命がない。
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