守ってダーリン!
「それで・・・市谷さん、この子はうちの奥さんの大学からの友達で、倉木里佳ちゃん。

オレと玲奈と同い年だから、27歳だね。」

「うん。」

そう紹介され、私と市谷さんは、なんとなくもう一度会釈をし合った。

そんな私たちを見ていた龍平くんは、うれしそうに話し出す。

「そういえば。里佳ちゃん、まだ彼氏いないの?」


(う・・・まだって・・・。)


その言葉に引っ掛かりを感じつつ、私は素直に「うん」とうなずく。

「じゃあさ、市谷さんどうかな?

32歳だから5つ上だし。ちょうどいいでしょ。」

「えっ!!??」

突然の提案に、飲んでいた水を吹き出しそうになって、慌てて私は口を押さえた。

「ね!私もいいと思ってたんだー。」

と、龍平くんに加担する玲奈。

「・・・・・・は?」

市谷さんは、驚いているのか怒っているのか、かなり怖い顔で龍平くんを睨んでいる。

「だって、市谷さん、もう4年くらいフリーでしょ。

いい年だし、そろそろ彼女でも作らないと。」

市谷さんが不機嫌なことに気づかないのか、龍平くんは相変わらずにこにことして話を続ける。
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