守ってダーリン!
「はっきり言った方がいい。

まわりくどいと、コイツには全く伝わらない。」

市谷さんは、私に向かって淡々と呟く。


(あなたは、どうなんでしょうか・・・。)


市谷さんは、私のような平々凡々な女子を紹介されても、それこそ迷惑じゃないのかな。

長らく彼女がいないって言っても、モテないなんて思えないし。

そんなことを思いつつ、言葉をぐっと飲み込んでおく。

けれど、次の言葉を待つみんなの視線を感じた私は、何も言わないわけにはいかない雰囲気で、言葉を選びながら、思っていることを口にした。

「すごくステキですけど・・・。

ちょっと、緊張します。やっぱり・・・その・・・厳しい感じもするし・・・。」

オブラートに包んだつもりだけれど、龍平くんは「だよね」と言って相槌をうつ。

「ほら。市谷さんが、そんな怖い顔してるからですよ。

女の子には、もっとにこやかに対応しないと。」

「この状況で、にこやかになんかできるか。

それに、これが普通の顔なんだから、仕方ないだろ。」

ムッとしたように呟く市谷さん。


(あ、怒っちゃったかな・・・。)




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