守ってダーリン!
閉店時間になり店を出た私たちは、龍平くんと市谷さん、私と玲奈とで、二人ずつ列をなして最寄り駅に向かっていた。

店から駅までの徒歩10分の距離が、疲労感で恐ろしく辛い。

気を使っていたからか、身体はかなり疲れていた。

「じゃあ、オレたちはJRだから。」

駅に着くと、龍平くんが玲奈の手をつなぎ、JRの改札を指さした。

「里佳ちゃんは・・・?」

「私鉄だよ。」

「わ!マジで!?よかったー、市谷さんも私鉄なんだよ。」


(えっ!?)


「市谷さん、もう遅いし、里佳ちゃん送っていってあげてくださいね!」

龍平くんはそう言うと、返事も聞かずに玲奈とともにJRの改札の中へと消えていった。


(えーーーっ・・・。)


取り残された私は、遠ざかる二人の背中を呆然と見つめる。

市谷さんは、無表情のまま。


(どうしよう・・・。絶対、怒ってるよね・・・。もう!龍平くんたら!!)


不安と怒りを感じながら、その場に立ち止まったままでいると。

「キミは、どこの駅?」

市谷さんに話しかけられて、私はドキッと姿勢を正す。

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