守ってダーリン!
無駄にドキドキして、なるべく密着しないように足を踏ん張るけれど、それは無意味な抵抗で。

ほんの少しの揺れで、どうしても彼の胸に顔をうずめるような体勢になってしまい、身も心もガチガチに緊張してしまう。


(市谷さん、嫌がってたらどうしよう・・・。)


そんな不安も感じつつ、自分が緊張していることは、なるべく悟られないようにずっと下を見続ける。

と、そのとき。


(ん?)


ふと、背後に妙な気配を感じる。


(んん?・・・う、うわ・・・!)


ぞくっと、寒気がした。


(これは・・・チカン!?)


どうしよう、と意識を向けると、お尻の辺りで、もぞもぞと不気味な感覚。


(やっぱり・・・!絶対にチカンだ・・・!)


離れよう、そう思って身体の位置をずらそうとするけれど、ほぼ身動きの取れない状態での移動は、全くと言っていいほど意味を成さない。


(気持ち悪い・・・。どうしよう。)




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